(2022年3月16日福島県沖地震災害調査報告)
技術部会長
一般社団法人環境衛生施設維持管理業協会(環維協/JEMA)は、環境衛生施設の運転・維持管理を業とする団体として、環境省の「D.Waste-Net」の復旧・復興対応メンバーに認定され、災害廃棄物の処理対応等について、調査、情報共有などの活動を展開しております。 活動のひとつとして、平時の備えとして活用できるように、大規模災害における施設の被災状況、施設運転継続のための取り組み、災害廃棄物の処理状況、自治体と運転受託会社との災害対応協定等について会員企業に対するアンケート調査を行い、その結果を本ホームページにて公表し、会員会社間のみならず、広く情報を発信して貴重な教訓を共有する活動を継続しています。併せて、益々重要性が増している環境衛生施設のBCPについても、それぞれの立場でBCPを策定する際の参考用に、JEMA版事業所BCPとして掲載しています。
環維協では、様々な災害における対応について、今後の災害に対する備えを強化するための教訓とすべく、会員企業に対するアンケート調査を行っています。「平成27年(2015年) 9月関東・東北豪雨」災害時には、災害廃棄物の処理状況及び、自治体と運転受託会社との災害対応協定について、会員会社等で情報を共有すべくアンケート調査を行いました。2017年度には、「平成28年(2016年)熊本地震」における災害廃棄物の処理対応について、同様のアンケート調査を行い、「2017年度災害調査報告」として掲載しました。2018年度には「平成30年7⽉豪⾬」、「平成30年台⾵21号」、「北海道胆振東部地震」といった様相の異なる⼤規模災害について、その対応の調査を⾏い「2018年度災害調査報告」として取りまとめ掲載しました。 2019年度には、「令和元年8⽉豪⾬」、「令和元年房総半島台⾵(台⾵15号)」、「令和元年東⽇本台⾵(台⾵19号)」による⼤規模災害について、その対応の調査を⾏い「2019年度災害調査報告」として追加しました。
2022年3月16日に福島県沖を震源とする地震よる災害が発生しました。11年が経過した東北地方太平洋沖地震(3.11)の教訓がどのように生かされたのか環維協として今回の災害に対する取り組みの状況を調査することと致しました。調査結果に示される貴重な教訓を、多くの関係者と共有するために、この調査結果を「2022年3月16日福島県沖地震に係る災害調査報告」として追加掲載しました。過去の調査結果同様に、ご活用いただければと考えます。
なお、「JEMA版事業所BCP」につきましても「気候変動ガイドライン」(環境省 2019年発布)にも見られますように、気候変動に伴い頻発する水害等、大地震以外の大規模災害にも対応すべく、この度、大幅な見直しを実施しました。併せて「気候変動適応策(例)」を取りまとめました。
これらのBCPは本ホームページの「環境衛⽣施設においてBCPを策定されるにあたって」に掲載しております。 環維協においては、災害調査結果をもとに、これまで策定してきたBCPをより充実させていく所存です。これらの教訓が、関係各位の今後の災害への備えの参考となれば幸甚です。 最後に、今回のアンケートに協⼒いただいた⽅々に対し、この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
2022年度災害調査報告(2023年4⽉ 追加掲載)
(2022年3月16日福島県沖地震災害調査報告)